国連開発計画(UNDP)とシティ・ファウンデーションは、2019年8月9日、アジア太平洋地域において最大級の規模で、若年層によるSDGs(持続可能な開発目標)の達成に貢献する社会革新や起業を支援している活動「Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)」の展開を日本で開始することを発表した。

シティ・ファウンデーションが若年層を対象に世界45カ国で行った調査によると、将来の夢は自分でビジネスを持つことだ、と答えた人の割合が32%で世界最下位となり、日本における起業家エコシステムの強化には、若年層における起業家マインドの浸透が重要だと同社は述べている。

日本におけるユース・コーラボの主な活動は、SDGsに貢献する起業家コンテストである「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2019」、2019年10月12日に東京都渋谷区にある国連大学本部で予定している1日イベント「Youth Co:Labジャパン2019」の開催。

「Youth Co:Labジャパン2019」は、政策策定者、インキュベーターなどの民間団体、若年経営者が率いる団体、NGO、学界からの参加者と、若い世代が直接関わる機会を設定し、いかに若手起業家による社会・環境課題へのソリューションを生み出していくかについて対話を促す取り組み。

国連開発計画(UNDP)駐日代表の近藤哲生氏は、

「この取り組みを日本で立ち上げることで、日本の若者が新しいビジネスアイディアを生みだし、アジア太平洋地域における社会変革のためのダイナミックな地域ネットワークに加わることができるということを大変嬉しく思います。」

と述べている。

シティグループ日本代表のリー・ウェイトは。

「ユース・コーラボというユニークなエンパワーメントの機会を通じて、日本における社会革新の動きに参画し、若い世代における社会・文化・環境問題へのソリューションを模索、牽引する力、ならびに起業家精神の醸成に貢献できることは大変光栄です。」

とコメントしている。

ユース・コーラボは、政府や市民社会、民間を含むアジア太平洋地域内のさまざまなステークホルダーと連携しながら、既存の起業家コミュニティに留まらずに国内の起業家エコシステムを広げていくことを目指し、さらに若年層がSDGsの達成に向け新たなソリューションを牽引する能力をつけられるよう支援していく方針としている。