マイナビは、2020年卒業予定の全国の大学生、大学院生7,342名を対象に、AI推進の社会の中で、自身の働き方についてどのように感じ、考えているのかを調査した「マイナビ AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート」(※)を発表した。

調査によると、全体で75.4%の学生が「AI・IT関連の職種を志望しない」。理系に関しても、男子67.1%、女子81.0%が志望しないと回答したことが明らかになったという。

「志望するAI・IT関連の職種はありますか。該当するものを全て選択してください(※1)」と尋ねたところ、全体で75.4%の学生が「AI・IT関連の職種を志望しない」。理系では、男子67.1%、女子81.0%が志望しないと回答した。

(※1)志望していない場合は「AI・IT関連の職種を志望しない」を選択

また、AI・IT関連の職種で志望度が高かったのは、「システムエンジニア(12.9%)」、「プログラマー(7.8%)」、「ITコンサルタント(6.5%)」であった。

次に、「AI推進の社会で働いていくことについて、どのように感じていますか」と質問したところ、全体で33.3%が「業務効率があがるだろうと期待している」と回答した。

文理男女別に各項目について比較すると、文系学生では理系学生に対して、『スキル・知識がないから不安だ』、『適性がないと感じるため不安だ』と“不安を感じる”と回答する割合が高かった。

一方、理系学生では、『スキル・知識があるので働いていける自信がある』、『環境への適応力があるので特に心配はしていない』など、AI・IT推進の社会での働き方のイメージが文系学生と比較して“できている”という項目について回答割合が高かった。

特に理系学部生・大学院生では、学部生では『適性がないと感じるため不安だ』、『自分の仕事が奪われるのではないかと不安だ』と不安に関する項目についての回答割合が比較的に高く、大学院生の方が『業務効率が上がるだろうと期待している』、『環境への適応力があるので特に心配はしていない』項目で高かった。

同社は、専門分野の知識・技術が身についているであろう大学院生の方が、AI・ITを活用した仕事へのイメージができていると推察している。

「AI・IT関連の職種を志望しない」以外を選択した方(※1)に「AI・IT関連職種を志望する上で困難に感じることはありますか」と質問したところ「どの程度プログラミングスキルを求められるのか基準がわからない(61.1%)」ことを最も困難に感じていると回答した。

次いで、「選考で見られているポイントがわからない(25.5%)」、「AI・IT関連の
職種で必要とされる能力がわからない(24.4%)」と回答する割合も高く、新卒採用においてAI・IT関連の職種を募集する企業・組織は学生に具体的な業務内容や必要とされるスキル等、学生の仕事理解を促す必要がありそうだとしている。


【調査概要】『マイナビ AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート』
調査期間:2019年4月24日(水)~4月30日(火)
調査方法:マイナビ2020の会員に対するWEBアンケート
調査対象:2020年3月卒業見込みの全国の大学4年生、大学院2年生
有効回答数:7,342名(文系男子1,439名、文系女子3,701名、理系男子1,098名、理系女子1,104名)

<参照元>
「マイナビ AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート」を発表