2018年11月19日、日本ユニシスは、スーパーマーケット事業を営むユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスと以前から共同で研究開発を進めてきた「自律移動型業務代替AIロボット」の常設運用を、2018年11月5日から同社傘下のフードスクエアカスミ オリナス錦糸町店で開始したことを発表した。

このAIロボットは、閉店後の無人の店内を自律走行しながら商品棚の画像を撮影・解析してくれるという。

小売店舗スタッフはその結果をPOPのチェックなどに活用することで、作業負担の低減を図ることができる。

AIロボットは商品棚を照らしながら撮影するとともに、内臓されたセンサーが障害物を検知しながら走行するため、消灯された店内でも運用が可能だ。

国内スーパーマーケットにおいて、自律走行・自動写真撮影・画像解析が可能なAIロボットが本格的に運用されるのは初の取り組み。

日本の重要な社会課題である労働者不足に対し、日本ユニシスは、サービスロボットを活用して従業員の業務支援の取り組みを進めてきたという。

一方、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングズにおいても、労働集約型スーパーマーケットのビジネスモデルを変革するために、新技術活用によるビジネス改革の推進に取り組んでいる背景がある。

両社は、今回の自律走行可能なAIロボットの店舗での実証実験を共同で実施、開発・検証し、深層学習による画像解析技術が業務運用レベルまで向上したことを確認できたため、本格運用に移行したという。

今後の展開として、実験・検証を継続し、「プライスカード表示価格のチェック、陳列棚の品切れチェック機能追加」および「棚割実態把握機能を追加(商品棚に陳列している商品状況をデータ化)、運用時間拡大」の機能を追加して2019年春の商品化を予定しているとのこと。

両社はAIロボット活用に向けて、今後も共同研究を推進していくとしている。

img:日本経済新聞