就職活動を始める際に、数カ月ぐらいしか利用しないリクルートスーツを、高いお金を出して購入した経験を持つ方は多いだろう。

お金を節約したい就活生にとって、リクルートスーツに使う数万円もの出費は重いものだ。面接官の印象にも関わることだから、粗雑なスーツですませるわけにもいかない。

このような多くの就活生が共通でもつ悩みを解決してくれるうれしいサービスが登場した。

就活生向けにリクルートスーツが完全無料でレンタルできるサービス「カクリル」が登場

HR事業などを手掛けるC-mindでは、2018年10月10日に、就活生に向けた業界初のリクルートスーツ完全無料レンタルサービス「カクリル」をリリースした。カクリルを使えば、就活生は就職活動が終わるまでの間、完全無料でリクルートスーツをレンタルできる。

カクリルでスーツを借りるためには、まず月に数回行われる採寸会に参加する必要がある。採寸会の参加費用はもちろん無料。採寸後に、裾直しなどが行われたスーツを後日受け渡してもらえる。就職活動が終わったら、専用のキットを利用して簡単に郵送にて返却可能だ。

返却の際のクリーニングも不要だ。また入社後もリクルートが必要となる場合は、入社月の末日(例:4月入社なら4月末日まで)までレンタルしてもらえるというからありがたい。

無料でレンタルできるということで、品質を心配される方もいるだろう。だがレンタルするのは状態が良くクリーニングもすんでいるという。

ここまで行き届いたサービスが、どうして完全無料で提供できるのかも気になるところだろう。C-mindによれば、提携企業からの協賛費・広告費で運営しているため、とのことだ。

カクリルなら就職活動にかかるコストを削減できる

多くの就活生が頭を悩ませているのがお金の問題だ。就活活動では、スーツはもちろんのこと、鞄やバック、シャツなども用意しなくてはならない。

そのほか、就職活動中は交通費や昼食代なども必要となり、想像以上にコストがかかる。C-mindによれば、約半数以上の就活生が、就職活動のために10万円以上のお金をかけているとのことだ。

カクリルでリクルートスーツを借りることで、数万円かけるスーツ代を節約できる。その分、より多くの企業へ訪問するための交通費を用意したり、情報収集や学習のための書籍を買ったりすることもできる。就活生にとっては、大変助かるありがたいサービスといえるだろう。

C-mindは、カクリルを利用することで、より効果的な就職活動を行ってほしいと語っている。

就活生以外もスーツは「買う」時代から「借りる」時代へ

カクリルの公式サイトでは「リクルートスーツは買う時代から借りる時代へ」とうたっている。リクルートスーツ以外にも現代は、デジタルな音楽や映画のデータから車・家(カーシェア・シェアハウスなど)に至るまで、さまざまな「モノ」が安くシェアリングしてレンタルできる時代だ。

例えばスーツに関しては、カクリルのような就活生向け以外にもレンタルできるサービスがある。それが紳士服販売で知られるAOKIが開始したビジネスウェアのシェアリングサービス「suitsbox」だ。

このサービスでは月額7,800円(税抜)からの定額制で、スタイリストが自分のために選んでくれたビジネスウェアをレンタル可能。スーツだけでなくシャツ・ネクタイまでレンタルしてもらえる。

さらに届いた商品が気に入らなかったら月1回まで交換が無料。オプションで1カ月に何度も交換が可能だという。もちろんクリーニングも不要だ。

ビジネスマンにとって、ビジネスウェアは相手への印象に大きく影響する重要なアイテムだ。スーツにこだわり、何着もスーツなどを購入する人もいるだろう。

けれど購入費はもとよりクリーニング代にもお金がかかってしまう。何着も買えば収納スペースも必要となる。suitsboxは、そんな問題を全て解決してくれるサービスといえるだろう。

就活生だけでなく社会へ出たビジネスマンたちも、スーツを「買う」時代から「借りる」のが当たり前になる時代がくるかもしれない。

サブスクリプション形式でいろいろなモノがシェアリングできる時代に

記事内でも述べたが、今やいろいろなモノが買うのではなくサブスクリプションにて便利にシェアリングできる時代となっている。今回紹介したカクリルやsuitboxも、そんな時代の流れに適したサービスといえるだろう。

新しい世代を中心として、モノを所有する欲が薄くなっているといわれている。例えば、彼らは音楽CDや映画のDVDを購入するのではなく、オンラインの安価な定額制サービスを利用する。車なら購入するのでなく、カーシェアを利用する人も増えている。

今後はさらにシェリングサービスが発展すると考えられる。新しいモノが必要になったときに、買うより先にシェアリングすることを考えるのが当たり前の時代が近づいている。

img:PR TIMES